SWOT分析を行なう目的と順番

2017.10.26/マーケティング

SWOT分析は「現状把握」のための重要なフレームワークです。SWOT分析は内部環境(強み・弱み)、外部環境(機会・脅威)に関して、洗い出していくことが基本となります。

SWOT分析を行う際の順番と明らかにすべきことをご紹介します。

SWOT分析とは?

SWOT分析とは、KSF(Key Success Factors:成功要因)や事業機会を導き出すため、自社の外部環境と内部環境を整理するフレームワークになります。具体的には・・・

①マクロ環境や業界・市場環境を分析し、市場における「機会(opportunities)」と「脅威(threats)」を整理する。この時、何が事業のKSF(Key Success Factors:成功要因)なのかを明らかにする。

②自社と競合を分析して、自社の「強み(strengths)」と「弱み(weakness)」を整理し、企業の中核となる強みを明らかにする。

③市場における機会と脅威に対して、自社の強みを活かし、弱みを克服するにはどうすればよいかを考え、自社にとっての機会を見つけ出します。

事業のKSF(Key Success Factors:成功要因)と自社の強みが適合していない場合、KSF(Key Success Factors:成功要因)そのものを変えるために積極的に外部環境に働きかけて業界のルールを変えるか、自社の強みの構造を変革してKSFとのフィットを高める努力が必要となります。 

SWOT分析の目的と順番

戦略策定における「現状分析」目的は下記の2つになる。

▼現状分析の目的

・自社の改善ポイントを明らかにする
・自社を成長するきっかけを見つける

従って、3C分析と同様に外部環境の変化要素を検討した上で、自社の対応を考えなければなりません。
そのため、SWOT分析の順番は、「OT」(外部環境)を分析して、次に「SW」(内部環境)を分析する必要がある。但し実際に手を動かす前に自分なりの仮説を立ててから行なってください。 

外部環境の調査・分析

外部環境の分析では、Oppotunity(機会)とThread(脅威)を市場や社会状況など、マクロな視点で見たときの項目を洗い出していきます。Oppotunity(機会)とThread(脅威)は、基本的には自社の努力では変えることのできない、コントロールすることができないことになります。例えば、政治や技術革新、流行などが「外部環境」にあたります。 

▼外部環境の項目例

・政治
・経済
・流行
・技術確信
・期待値
・競合他社の動向
などなど・・・

基本的に内部環境は、外部環境の影響を受けており、結果として自社のポジションが決定しています。例えば、市場のトレンドと自社のコンテンツが一致した結果、自社のコンテンツが「強み」となります。もしこれが一致しなかった場合は、自社のコンテンツは悲しいですが「弱み」になりますね。
このように、内部環境は外部環境の影響を多く受けているので、外部環境から調査・分析を行っていきます。 

内部環境の調査・分析

内部環境の分析では、Strengths(強み)とWeeknesses(弱み)を自社や自社のサービスなどの項目を洗い出していきます。Strengths(強み)とWeeknesses(弱み)は、いわば自社の「攻守」にあたる部分になります。攻撃力を高め、守備力を強くすることで、市場のいくさで優位に戦うことができるのは明らかです。
自社が抱える課題(弱み)や、サービスのバリュー・USP(強み)を理解することが、今後の戦略立案の鍵となります。 

▼内部環境の項目例

・ USP
・企業理念
・資源(リソース)
・サービス
・システム
・インフラ
・効率性
・品質
・価格
・チャネル
などなど・・・

まずは自身で思いつく「強み」と「弱み」を一通り洗い出し、その後競合他社との比較を行い、実際に洗い出した「強み」と「弱み」が確かなものなのか分析していく流れがおすすめです。内部環境は主観的な分析になりがちですので、必ず競合他社との比較を行い、可能であれば第3者の意見を取り入れることで、質の高い分析結果が出ることが多いです。

クロスSWOT分析を行なう

外部環境と内部環境の分析で情報を集めたら、先ほど触れたクロスSWOTで戦略を具体的に立案していきます。クロスSWOTから、下記の答えを抽出していくことで戦略の具体化が図れます。 

▼クロス例

・強み×機会:強みを活かし、機会を勝ち取るための方策をどうするか
・強み×脅威:強みを活かし、脅威を機会に変えるにはどうすれば良いか
・弱み×機会:弱みを補強し、機会を掴むための方策をどうするか
・弱み×脅威:弱みから、最悪のシナリオを回避するにはどうすれば良いか

まとめ

この作業は慣れないと手間のかかるものですが、経営戦略や事業戦略など将来を見据えた行動を起こすためには、現状の把握は欠かせません。ぜひ、様々なシーンで意識してSWOT分析を行い、重要な場面で最善の「現状把握」ができるように、何度もトライしてみてください!

個人的な練習方法としてのオススメは、研修などでSWOT分析を取り入れることで、部下や新人などの柔軟な発想を見られるだけでなく、部下たちの思いがけない一面も発見することができるかも!?チームのマネジメントにも役に立てることができるかも!?

では!