3C分析を行なう目的と順番

2017.10.25/マーケティング

3C分析は、計画や戦略策定で幅広く利用する分析手法です。
3Cとは、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの言葉の頭文字のことです。マーケティングでは、基本的なフレームワークですが、あなたは3C分析をきちんと理解して行えていますか?

3C分析を行なう際の注意点や順番など具体的にご説明します。

3C分析とは?

​3C分析とは、外部環境や競合の状況から事業の KSF(Key Success Factors:成功要因)を導き、事業を成功に導くために用いられます。マーケティングの本質は、いくつも存在する施策の中から最も効率的なやり方に資源を集中投下し、顧客に選ばれ続け売上や目的を達成できる仕組みを作り上げることです。

市場分析のポイント

自社の製品やサービスを、購買する意志や能力のある潜在顧客を把握する。具体的には、市場規模(潜在顧客の数、地域構成など)や市場の成長性、ニーズ、購買決定プロセス、購買決定者といった観点で分析する。

競合分析のポイント

競争状況や競争相手について把握する。特に、競争相手からいかに市場を奪うか(守るか)という視点を持ちながら、寡占度(競合の数)、参入障壁、競合の戦略、経営資源や構造上の強みと弱み(営業人員数、生産能力など)、競合のパフォーマンス(売上高、市場シェア、利益、顧客数など)に着目する。競合との比較は、自社の相対的な強みや弱みの抽出にも役立つ。

自社分析のポイント

自社の経営資源や企業活動について、定性的・定量的に把握する。具体的には、売上高、市場シェア、収益性、ブランドイメージ、技術力、組織スキル、人的資源などを分析する。また、付加価値を生み出す機能や、コスト・ドライバーにも着目する。

陥りやすいトラップ


多くの企業で行われている分析は、とりあえず情報を集めてそこから何かうまれればよいという考えで行なってしまっていることが多く、そうなると自然と集めやすい情報から集めてしまいます。

3C分析の場合、市場、競合、自社の中で一番集めやすい情報は、言わずもがな自社の情報になる。競合の情報や市場の情報は、自社の情報と比べると極端に集めづらくなり、自社の情報はたくさんあるが、競合、市場の情報は少ししかないという状態になってしまいます。だが、このままだと3C分析をする意味がなく、3C分析の目的を達成できません。

では、3C分析の目的とはなにかを明確にしていきましょう! 

3C分析の目的

3C分析を行なう2つの目的

・自社の改善ポイントを明らかにする
・自社を成長するきっかけを見つける

学生時代のテスト勉強を思い出してください。
友達にテスト成績で勝つための方法は、得意な科目をより勉強して良い点数をとる方法と、不得意な科目を人並みのレベル、またはそれ以上にまで引き上げる方法があります。企業も同様で、このどちらかまたは両方の手段を行う必要があります。 

自社の改善ポイントを明らかにする

市場の変化に対応している競合企業を見習い、自社の改善ポイントを明らかにする必要があります。
まず最初に、市場の変化を読み取り、業界内の成功要因が変化している場合はまずはそれを明らかにしましょう。その上で、競合企業がその変化にいかにうまく対応しているかを明らかにし、自社となにが違うのかを考えましょう。

ただし、この考え方は業界のリーダー企業が行なうべき手法ではありません。
業界2位以下の企業が行なうべき分析手法となります。 

自社を成長するきっかけを見つける

この場合も、分析のプロセスは変わりません。
市場の変化を読み取り、それに対して競合企業がうまく対応できていない点は何なのか、なぜ対応できないのかを明らかにします。その上で、自社がもつ経営資源で変化に対応することができるのかを考えます。また、対応することでどれだけのインパクトがあるのかを明らかにする必要があります。 

まとめ

外部環境の変化要素を検討した上で自社の対応を考えなければなりません。
3C分析の目的を考えると、分析の順番は必ず「市場→競合→自社」になります。


目的が理解できていないため、とりあえず集めやすい情報から収集してしまい、分析の順番が逆になってしまいます。3C分析を行なう際も、目的を忘れないように取り組みましょう!

では!